2月20日午後12時15分。新幹線こだま内。広島からの帰路。kitaya505の北村と藤本が死んだ目で座席に座っている。
藤本 博多に着いたらお好み焼き食べに行きましょうか。
北村 広島で食べときゃよかったじゃない。
藤本 それもそうか……。
北村 結局仕事して芝居見て仕事しただけだったね。
藤本 広島でも餃子の王将でご飯食べると思ってなかったです。
北村 安定の味。
藤本 そうですけど。
北村 どうだった?
藤本 餃子?
北村 公演だよ。
藤本 あー。演劇引力廣島(※1)って初めて見たんですけど、いい取り組みだなと思いました。
北村 結構客席組んであって、割と埋まってたしね。
藤本 そうですね。
北村 本坊さん(※2)がんばってた。
(※1)演劇引力廣島 (公財)広島市文化財団 アステールプラザがプロデュースを行う演劇プロジェクト。今年度は『わたしのそばの、ゆれる木馬』を上演した。 (※2)本坊さん |
藤本 がんばってましたね。
北村 出演者が体調不良になっちゃって、急遽出ることになったんでしょ。
藤本 そうみたいですね。めっちゃ普通に台詞入ってましたね。
北村 休憩挟んで2時間半あるお芝居だったけど、咳が出なくてよかった。
藤本 どういう感想ですか?
北村 コロナにかかってから咳がね。
藤本 大変ですね。
北村 あと、己の膀胱が耐えてくれてマジ感謝。
藤本 お疲れさまです。
北村 世界劇団と違う経験ができて、今後につながりそうね。
藤本 そうですね。……そうか、また来月広島に来るのか。
北村 世界劇団来月だっけ。
藤本 そうです。来月広島で、4月に三重です。
北村 なにやるんだっけ? 竹のやつ(※3)?
藤本 砂のやつ(※3)です。
北村 砂のやつか。
藤本 なんか結構忙しそうだなあ。
(※3)竹のやつ/砂のやつ ともに世界劇団の作品。竹のやつは「ひとよひとよに呱々の声」。舞台美術と客席に竹がめちゃくちゃある作品。砂のやつは「零れ落ちて、朝」。演出で砂を使う。豊岡演劇祭に参加した際には、海岸(砂浜)で上演したため、砂を約2トンかき集めて舞台を作った。 |
北村 今年3月忙しかったっけ?
藤本 3月の頭にもやることあるし……。
北村 あー。……これって公表しちゃいけないの?
藤本 ダメではないと思いますけど。
北村 まあ、そのうちお披露目しようか。
藤本 そうですね。
北村 そういえば今回、広島で野犬に会えたね。
藤本 野犬?
北村 野犬。広島の野犬と寿司食べたじゃん。
藤本 ……あー、あのひとのこと野犬って呼んでるんですか。
北村 みんな言ってるよ。
藤本 悪口じゃないですか。
北村 本人にもちゃんと言ってるよ。本人も認めてる。
藤本 じゃあいいか。
北村 みんなも「あー、確かにあのひと野犬だな」と思ってるから野犬って呼んでるんじゃない?
藤本 みんなって誰か知らんけど、ひどい界隈があるんだな。
北村 元気そうでよかったよ。
藤本 なんかずっと病気の話してた気がしますけど。痛風がなんだとか血圧がどうだとか。
北村 あたしが数値上は痛風なのでね。野犬は最近別の病気で死にかけてたらしいよ。店に入ったら野犬が先に白子で一杯やってたけど。
藤本 やってましたね。
北村 あたしに「魚卵はダメ!」つっといてまず白子食ってたな。
藤本 食ってましたね。
北村 あたしのウニは野犬が喰らってたな。
藤本 残念でしたね。
北村 「来月入院」とか言いながら、おいしそうに他人のイクラとかウニとか白子とか食べてた。
藤本 元気なのか病気なのかわからん。
北村 もうそういう歳なのよ、我々。
藤本 先が短いなあ……。
北村 だからなんかもうね、会社として何を遺せるかみたいな方に行きたいよね。
藤本 かなしい話だ。
北村 まあでも演劇引力廣島見てちょっと刺激受けたよ。なにかこう、社会に還元できるような事業をしたいね。
藤本 社会に還元……。
北村 そういうことやって、病院代稼ごうよ。
藤本 目的が暗い……。
<今後の弊社の予定>
世界劇団『零れ落ちて、朝』広島公演 *制作
2025年3月22日(土)〜23日(日)
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ
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