2025年2月のkitaya

220日午後1215分。新幹線こだま内。広島からの帰路。kitaya505の北村と藤本が死んだ目で座席に座っている。 

藤本 博多に着いたらお好み焼き食べに行きましょうか。
北村 広島で食べときゃよかったじゃない。
藤本 それもそうか……。
北村 結局仕事して芝居見て仕事しただけだったね。
藤本 広島でも餃子の王将でご飯食べると思ってなかったです。
北村 安定の味。
藤本 そうですけど。
北村 どうだった?
藤本 餃子?
北村 公演だよ。
藤本 あー。演劇引力廣島(※1)って初めて見たんですけど、いい取り組みだなと思いました。
北村 結構客席組んであって、割と埋まってたしね。
藤本 そうですね。
北村 本坊さん(※2)がんばってた。

※1)演劇引力廣島
(公財)広島市文化財団 アステールプラザがプロデュースを行う演劇プロジェクト。今年度は『わたしのそばの、ゆれる木馬』を上演した。

※2)本坊さん
本坊由華子。世界劇団の代表で、演劇引力廣島では『わたしのそばの、ゆれる木馬』の演出を担当した。

藤本 がんばってましたね。
北村 出演者が体調不良になっちゃって、急遽出ることになったんでしょ。
藤本 そうみたいですね。めっちゃ普通に台詞入ってましたね。
北村 休憩挟んで2時間半あるお芝居だったけど、咳が出なくてよかった。
藤本 どういう感想ですか?
北村 コロナにかかってから咳がね。
藤本 大変ですね。
北村 あと、己の膀胱が耐えてくれてマジ感謝。
藤本 お疲れさまです。
北村 世界劇団と違う経験ができて、今後につながりそうね。
藤本 そうですね。……そうか、また来月広島に来るのか。
北村 世界劇団来月だっけ。
藤本 そうです。来月広島で、4月に三重です。
北村 なにやるんだっけ? 竹のやつ(※3)?
藤本 砂のやつ(※3)です。
北村 砂のやつか。
藤本 なんか結構忙しそうだなあ。

※3)竹のやつ/砂のやつ
ともに世界劇団の作品。竹のやつは「ひとよひとよに呱々の声」。舞台美術と客席に竹がめちゃくちゃある作品。砂のやつは「零れ落ちて、朝」。演出で砂を使う。豊岡演劇祭に参加した際には、海岸(砂浜)で上演したため、砂を約2トンかき集めて舞台を作った。

北村 今年3月忙しかったっけ?
藤本 3月の頭にもやることあるし……
北村 あー。……これって公表しちゃいけないの?
藤本 ダメではないと思いますけど。
北村 まあ、そのうちお披露目しようか。
藤本 そうですね。
北村 そういえば今回、広島で野犬に会えたね。
藤本 野犬?
北村 野犬。広島の野犬と寿司食べたじゃん。
藤本 ……あー、あのひとのこと野犬って呼んでるんですか。
北村 みんな言ってるよ。
藤本 悪口じゃないですか。
北村 本人にもちゃんと言ってるよ。本人も認めてる。
藤本 じゃあいいか。
北村 みんなも「あー、確かにあのひと野犬だな」と思ってるから野犬って呼んでるんじゃない?
藤本 みんなって誰か知らんけど、ひどい界隈があるんだな。
北村 元気そうでよかったよ。
藤本 なんかずっと病気の話してた気がしますけど。痛風がなんだとか血圧がどうだとか。
北村 あたしが数値上は痛風なのでね。野犬は最近別の病気で死にかけてたらしいよ。店に入ったら野犬が先に白子で一杯やってたけど。
藤本 やってましたね。
北村 あたしに「魚卵はダメ!」つっといてまず白子食ってたな。
藤本 食ってましたね。
北村 あたしのウニは野犬が喰らってたな。
藤本 残念でしたね。
北村 「来月入院」とか言いながら、おいしそうに他人のイクラとかウニとか白子とか食べてた。
藤本 元気なのか病気なのかわからん。
北村 もうそういう歳なのよ、我々。
藤本 先が短いなあ……。
北村 だからなんかもうね、会社として何を遺せるかみたいな方に行きたいよね。
藤本 かなしい話だ。
北村 まあでも演劇引力廣島見てちょっと刺激受けたよ。なにかこう、社会に還元できるような事業をしたいね。
藤本 社会に還元……。
北村 そういうことやって、病院代稼ごうよ。
藤本 目的が暗い……。 


<今後の弊社の予定>

世界劇団『零れ落ちて、朝』広島公演 *制作
20253月22日(土)〜23日(日)
JMSアステールプラザ 多目的スタジオ

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