10月某日。某ファミレスにて。
藤本 あ!落としてた!
北村 ……なにを?
藤本 「9月のkitaya」!
北村 あー…………。
藤本 ていうかそれどころじゃなかったぞ9月!
北村 ね。気づけば9月終わってたね。
藤本 なにやってたんだ9月……。
北村 なんかいろいろ書類書いてたね。
藤本 なんの書類書いてたんだ……。
北村 いろいろと満遍なく……5つか6つくらい申請の準備してたね。
藤本 もうわけがわからん!
北村 きみはなんかよくテンパってたね。
藤本 こんなに「目の前の締切」が多いことありましたっけ?
北村 こんなに細かく締め切りが来るのは初めてかもね。
藤本 でもここでがんばっとかないと未来のお仕事がなくなるから……。
北村 そうなんだよね。
藤本 別に黙っとかないといけないものでもないので言うと、「学校における文化芸術鑑賞・体験推進事業 舞台芸術等総合支援事業(学校巡回公演)」というやつに申請しました。
北村 来年度『ルーーープ!』をいろんな小学校で上演したいのでね。
藤本 申請したからって、できるものでもないんですが。
北村 まあまずは採択されないことにはね。
藤本 採択されたら小学校の関係者のみなさん、ぜひ『ルーーープ!』呼んでください!
北村 採択されたら改めて言おう。声を大にして。
藤本 はい。
北村 書類書くだけじゃなくて、西門司市民センターにフィードバックに行ったり、あとこれは10月に入ってだけど、北九州モノレールの社長さんにお会いしたりしたね。
藤本 なんかすごい展開だな。
北村 社長さんがモノレール小説に興味持ってくださってるらしいというのはなんとなく聞いてたけど。
藤本 怒られるのかと思いました。
北村 なんで?
藤本 お前うちのモノレールでなに好き勝手やってんだ、って。
北村 そんなこと思ってたんだ?
藤本 いや、なんか僕、いままでいろいろと自分がおもしろいと思ったことでひとを怒らせてきたんで……。
北村 怒られ癖がついてるんだね。
藤本 いやな癖だな……。
北村 でも全然そんなことなくて、ものすごく好意的に受け止めてくださってたね。
藤本 よかった……。
北村 応接室とか初めて入ったね。
藤本 そうですね。応接室、モノレールのかなり細かいところまで作られてるデカい模型があって。
北村 よかトピア(※1)のときに展示されてたって言われてたね。
(※1)よかトピア 1989年に福岡市で開催された「アジア太平洋博覧会」の愛称。 |
藤本 あれほしいなあ……。
北村 ほしいの?
藤本 中もちゃんと作り込まれてて、座席とかその上の棚とかもリアルに作ってあったから、あれがあると車窓デザインプロジェクト(※2)にも役立ちそうなんですよね。
北村 あ、結構実用的な「ほしい」だったのね。
(※2)車窓デザインプロジェクト 小倉商業高校と北九州モノレールと弊社の産学連携プロジェクト。さらっと書いたけど、今年もやらせていただけることになりました。 |
藤本 あと、安全祈願の御守りというのかお札というのか、そういうのがきちんと祀られてるのもびっくりしました。でもまあそうだよな、あるよな。
北村 そういう当たり前のことをきちんとやり続けてるってすごいよ。
藤本 うちそういうのないもんなあ……。
北村 社長さんが「安全に関しては厳しくやってます」って言われてたの、印象的だったね。
藤本 モノレールが事故らないの、当たり前じゃなくて不断の努力の賜物なんだな、と思いましたね。
北村 モノレールの職員のみなさんが柔軟にいろいろ取り組んでくださるのもびっくりしたけど、社長も柔軟で、ほんとに会社全体が柔軟な考え方ができるところなんだろうね。
藤本 それでいて安全面に関しては厳しさがきちんとあるっていう。
北村 いい会社だなあ……。
藤本 そこの会社の社長がね、会いたいって言ってきたんですよ、俺に。
北村 きみにっていうか、メインは達郎(※3)だったんじゃないの?
(※3)達郎 藤原達郎くん。モノレール小説『イキモノ』の作者。我々がモノレール社長と面会する前日、所属する飛ぶ劇場の本公演『パケケタスがやって来る』に日替わりゲストで出演。舞台上でモンスターエナジーを飲みまくる老人を怪演した後、「バラシしんどい」というLINEを藤本に送ってきた。 |
藤本 そうなんですけど。達郎くん平日会社に行ってるから……。
北村 我々だけですいません、みたいな感じでね。
藤本 でもまあ、モノレール小説思いついたの僕なんで。
北村 手柄取ろうとするね。
藤本 第2弾第3弾とぜひ、と言っていただけたんで。
北村 それはほんとよかったね。
藤本 だからまあ、そのうち第2弾第3弾とやることでしょう。
北村 「お金ほしいです」とか言ってたね。
藤本 お金ほしくて……。
北村 こいついきなりぶっ込むなあと思ったよ。
藤本 だって、お金ほしくて……。
北村 お金はほしいけどね。
藤本 まあでもそれは別にモノレールさんからいただきたいってことじゃなくて、価値をつくって、ちゃんとその価値に対してお金が生まれるようにしたいってことなんですけど。
北村 まあそのへんもきちんと考えていきましょう。
藤本 「企画思いついたら遠慮なく持ってきます!」って言って苦笑いされなかったんで、企画書書いて早めに持っていきたいんですよね。
北村 作文が増えたね。
藤本 そうなんですよ。なんか、ひとつ倒しても2つ3つ増えるんですよ。
北村 不思議だね。