2026年8〜9月のkitaya

9月某日。事務所(※1)にて。

(※1)事務所
城野のジョイフル。

北村 ひさしぶり。
藤本 会うのはひさしぶりですね。
北村 なんか疲れてるね。
藤本 授業してきたんですよ。たったいま。
北村 授業?
藤本 商業の。
北村 ああー。モノレールの車窓デザインのやつ(※2)か。今年も始まったのね。

(※2)モノレールの車窓デザインのやつ
小倉商業高校・北九州モノレールと協働で取り組んでいるモノレール車窓デザインプロジェクト。詳細はこちらをご覧ください。

藤本 なんか今日の授業めっっっっっちゃウケたんですよ。マジで。ほんとに。
北村 そこまで言うと逆に嘘くさく聞こえるけど。
藤本 いやマジで。
北村 なんか違うことやったの?
藤本 まあ、去年とまったく同じことはできないので多少やること変えましたけど、初回の授業なのでそこまで大幅には変えてないです。
北村 ノリがよかったんだ?
藤本 そうですね。
北村 それはやりがいがあるね。
藤本 次回以降もっとがんばろうと思いました。
北村 今日はあまりがんばらなかったの?
藤本 そんなわけではないんですけど、「今年もがんばってもあんまりウケないんだろうな」という気持ちは正直ありました。
北村 去年の授業の様子を見て、先生が事前に仕込んでくれたのかもよ。
藤本 「明日藤本っていうやつが授業やるから、おもしろくなくても笑って」って?
北村 うんそう。そういう忖度があったんだよ。
藤本 いや、あれは本当にウケてた。実力で笑いを取ってた。
北村 ふうん……。
藤本 証拠もあるんですよ! 先生が撮ってくれた写真!

先生が撮ってくれた写真

北村 ほとんどモザイクだけど……。
藤本 生徒さんたちと自撮りもしたんですよ!

自撮り

北村 きみ以外モザイクじゃん。ほんとに授業した?
藤本 しましたよ!
北村 まあほんとに授業して、ウケたのね。
藤本 笑いを取っただけじゃなくて、ワークショップ的なこともやったんですけど、全体的にいい感じにふざけてくれたんですよね。
北村 ほお。
藤本 なんかおもしろがってくれてるんだろうなという感じはしました。
北村 ていうか会うのは吉野ヶ里(※3)以来だっけ?
藤本 そのあと『タンツ』(※3)がありました。『タンツ』以来です。
北村 あーそうか。そういう順番か。

(※3)吉野ヶ里/『タンツ』
8/23に吉野ヶ里温泉で音楽事務所「慶」による子ども向けの音楽ワークショップの仕事が、8/30に到津市民センターで有☆タカプレゼンツの新作『タンツタンツ!』の上演があった。

藤本 9月に入ったら落ち着くと思ってたけど、9月に入っても授業の準備が意外とボリュームありました。
北村 お疲れさん。
藤本 なんかもう遠い日の出来事みたいになってますけど、『タンツタンツ!』から振り返りましょうか。
北村 うん、まあ、『タンツ』はね、本番見てやっと目指してたものがきちんとわかったという感じ。
藤本 なんか途中「わからん」みたいなこと言ってた時期がありましたね。
北村 親子で参加して楽しむことができる、「ダンス作品」? って言えばいいの?
藤本 じっとダンスしてるのを見る、という作品ではないので、それを伝えるのがむずかしいですよね。
北村 まあ「参加型のダンス作品」ということにはなるのかな。
藤本 ダンスと聞いて思い浮かべるようなものじゃなくて、いっしょに動くとか、そのくらいのことではあるんですけど。
北村 「おかあさんといっしょ」的な作品、かな。
藤本 あーそうですね。そういう、Eテレ的なところを目指してました。
北村 これはもう再演が決まってるんだよね?
藤本 実はそうですね。12月にふくおか県芸術文化祭に参加させていただくことが決まりました。
北村 会場どこでやるの?
藤本 枝光本町商店街アイアンシアターです。
北村 劇場空間であれをやるのか。
藤本 そのままやるのも違うなあと思ってるので、必ずしも参加しなくてもいい、大人だけで鑑賞することもできるようなバージョンには作り替える予定です。
北村 そういえばこの前のは「見たい」と言ってくださった大人の方もいらっしゃったね。
藤本 残念ながらそういう方々に見ていただけなくて……。
北村 今回は「未就学児とその保護者」だけを対象にしてたもんね。
藤本 心苦しくはあったんですが。すぐに再演するから! というのがあって。初演はとにかくまず未就学児が安心してたのしんでくれることを第一に考えた結果、会場にじっと見てるだけの大人がいるというのは怖がらせちゃうかもなという理由から、お断りさせていただきました。すみません。
北村 12月の枝光のは、大人ひとりで見に来るのもOKなの?
藤本 そうですね。ご覧いただけるようにします。詳細は追って公開します。
北村 でもこれももう上演が12月なら稽古すぐ始まるね。
藤本 そうですね。イマタカが『ジゼル』の京都公演(※4)を終えたらすぐに稽古が始まると思います。
北村 イマタカ忙しいね。

(※4)イマタカが『ジゼル』の京都公演
イマ☆タカDance Family Selectionが『ジゼル』という作品で、初の京都公演を行うそうです。がんばれ〜。

藤本 イマタカは初夏の時点で10月以降ほんと忙しい、11月はパツンパツンと言ってました。そんな中12月に『タンツ』を無理やりねじ込んでしまい……。
北村 鬼プロデューサー。
藤本 ほんとごめんねイマタカ……。
北村 あ、あと、『ジゼル』で思い出したけど、イマタカたちが京都に行ってる裏で、うちも新しい企画やるんだよね?
藤本 あーそうだ。そうなんですよ。
北村 トークイベント。
藤本 そうです。「echo(エコー)」というタイトルのトークイベントをやります。10月17日(土)に。
北村 すぐだね。
藤本 そうですね。すぐなんですけど、いろいろあって急ピッチでもろもろ整えているところです。
北村 これが載るころには情報公開されてる……?
藤本 ようにします。
北村 トークイベントっていうのがまたよくイメージできないんだけど、誰呼んでどういうこと話すの?
藤本 これがもう、ほんとに数年越しで叶いそうという感じなんですけど、作家のこだまさんをお呼びするんですよ。
北村 僕あんまり作家さんのこと知らないんだけど、すごい方なの?
藤本 「すごい」というのは基準がむずかしいのでなんとも言えないんですけど、すごくなくはないです。
北村 じゃあすごいんだね。
藤本 僕はすごいと思っています。そういう方をお呼びできる、ということもすごいことだと思ってます。
北村 お呼びするのはこだまさんだけ?
藤本 あと、熊本の劇団きららの池田美樹さんと、北九州でちょくちょく顔をあわせるイラストレーターのおおがまめおさんをお呼びします。
北村 なんかユニークな人選だね。3人ともお知り合いなの?
藤本 僕はそれぞれを知っていますが、お三方は面識がないです。
北村 わあ〜。
藤本 でもぜっっっったい仲良くなれるはずの3人です。
北村 なんでその3人でトークしようと思ったの?
藤本 もともとはこだまさんをお呼びしたいというのがあったんです。それで、僕がトークのホストでもよかったんですけど、それだとちっちゃくまとまるというか、予想した範囲の内側で終わっちゃうなという予感があって。せっかくなら全員、こだまさんもお客さんも、当然僕も、このイベントがあってよかった、参加してよかったというところに着地したいと思って。だったらホストは俺じゃねえなあと思ったんですよね。
北村 うん。
藤本 で、じゃあ僕がホスト役じゃないなら誰がやるとおもしろいだろうと思って、バーッと思いつく名前を挙げていった流れで池田さんが思い浮かんだときに、「池田さん!!!!!」となったんですよ。
北村 うん。よくわかんないけど。
藤本 こだまさんの作風というか、なんというのかな、ユーモアとか視点とか、あと読後の感じと、池田さんの作品、きららの公演を観た後の気持ちってめちゃくちゃ近いところにあるなと思ったんですよ。
北村 似てるってこと?
藤本 簡単に言えばそうですね。絶対相性いいはず! と思って。
北村 おおがさんは?
藤本 知り合いじゃないふたりでトークしてくださいってハードル高すぎるので、もうひとり誰か呼びたいなと思ったんですけど、こだまさん、池田さんときて、近しい視点を持っていて、できればジャンルがこだまさん・池田さんと違う方……と思ったときに、あ、おおがさんだ! と思ったんですよね。
北村 へえ〜。
藤本 おおがさんに電話して「おおがさん、トークイベントって大丈夫ですか……?」って訊いたら、「自信はないですけどやります!」と即答してくださって。
北村 やさしい。
藤本 そのときに、なんかの流れで「表現には怒りってある程度必要ですよね」みたいな話をして。怒りっていうと強いですけど、苛立ちみたいなもの、自分はこの現状をよいとは思ってねえからなみたいな感覚、そういうのは必要ですよねみたいな話をしたら、おおがさんも「わたしずっと怒ってますよ!」みたいな感じで。あ、おもしろいな、絶対この組み合わせだ、と思って。
北村 こだまさんも池田さんも怒りのひとっていう捉え方?
藤本 怒りのひととまでは思ってないですけど、……これは企画書にも書いた文言なんですけど、日常の「ままならなさ」に対して、ぬるっと慣れちゃうんじゃなくて、「うーん! ままならないなあ!」と思いながら対峙する感覚というか。「ままならないから作品にしてやるからな!」みたいなのは、お三方ともそれぞれにあるという印象です。これは僕の勝手な解釈なので、お三方が実際どう思われてるかはわかりませんが。
北村 怖いトークにならないようにね……。
藤本 そこも大丈夫だと思ってます。というのも、3人ともそれぞれにユーモアをもって対峙しているので。
北村 ユーモア。
藤本 ままならなさを笑えるものに変えられることって、めちゃくちゃ強いと思うんですよね。必ずしも「笑い」じゃなくてもいいんですけど、3人ともそれぞれの表現でそういう、ユーモアで無毒化するというか、そんなことをやられている。
北村 なるほど。
藤本 「わたしはこれをままならないって思ってて、むかついてるからね!」って言いながらユーモアで毒気を抜く、食べられるくらいの毒にするみたいな、そういう方々だと思ってます。
北村 なるほどね。おもしろそうね。
藤本 絶対おもしろい、おもしろくないはずがない。
北村 「echo」ってタイトル、おしゃれだね。
藤本 タイトルがずっとしっくりこなかったんですけど、「エコー」っていう単語が降りてきて、めちゃくちゃ腑に落ちたんですよね。やりたいことを表してるなと。
北村 エコーって日本語だとどういう意味なの?
藤本 反響するとかこだまするとか。
北村 おお、「こだま」。
藤本 そうなんですよ。こだまさんに出ていただくイベントのタイトルで「echo」って、もう絶対これなんだろうなと思いました。
北村 これは今回だけなの?
藤本 定期的にやっていきたいとは思ってます。思ってるんですけど、現時点で次の算段があるわけではないです。
北村 とりあえず初回に注力する、と。
藤本 そうですね。
北村 いいイベントになるといいね。
藤本 がんばります。


今後の弊社の予定

echo
2026年10月17日(土)
Artist Cafe Fukuoka
詳細はこちらから

有☆タカプレゼンツ『タンツタンツ!』
2026年12月5日(土)〜6日(日)
枝光本町商店街アイアンシアター