熊本で平和願う一人芝居
Tremolo Angelos(福岡/広島)が、一人芝居『ホシハ チカニ オドル』を5月22日(金)~23日(土)、熊本市中央区万町の早川倉庫で上演する。
2010年の初演以降これまでに、広島、福岡、北九州、京都、大阪などで上演されてきた一人芝居『ホシハ チカニ オドル』。熊本では、近年様々なイベントや舞台芸術作品で利用され、注目を集めている早川倉庫で上演されることが決定した。この作品に制作として携わる谷瀬未紀(ピカラック)に、インタビューを行った。
―熊本公演を決定した経緯などはありますか?
震災(原発事故)後、チェルフィッチュの岡田利規さんが熊本に移住された話を聴き、保養・移住支援の仕事をしていた私は、特に関東からの脱出が周囲に理解されにくく、また目に見えない放射能との関係を人々が「決める」ことの難しさを知っていたので、「よくぞ」との気持ちが強くありました。そのチェルフィッチュが2011年の末に作品上演したのが「早川倉庫」で、その時に上演会場として使える倉庫があると知りました。その後、そこを訪れて、「ここでやりたい」という思いが固まりました。
―会場である早川倉庫はどのような会場ですか?
実は仕込みによってはとても扱いの難しい会場です。気温の影響も激しく受けます。しかし、130年以上の歴史があり、「その場所でずっと(世界の流れを)見ていた」存在感があります。『ホシハ チカニ オドル』の作品コンセプトともそこが引き合うので、1月に出演者たちを連れて行って、全員一致で上演を決めました。
―最後に、作品ついてのPRや「mola!」を読んでいる皆様にメッセージをお願いします。
この作品を通して、目を背けたくなるような世界の「痛み」や、しんどくなるほど「どうにかしたいのに、どうにもできない」という出来事に目を凝らそうとしている人がいる、ということを心励まされる事実として受け取ってもらえたらと思います。ひとりで立ち向かうのは難しいけど、同じように「何とかしたい」と平和を願ってる人がいる……色んな矛盾を受け止めて、自分の指針を持つには……そんな思いを響かせ合えればと。終演後には、池田美樹さん(劇団きらら代表、22日(金))、外山恒一さん(我々団総統、23日(土))を交えてのトークを設けています。皆様、是非早川倉庫まで足をお運び下さい。
出演、大槻オサム、演奏、谷本仰。
チケットは、現在予約受付中。前売り・予約 2500円、当日3000円。予約・お問い合わせは、tanise@har.bbiq.jp、080-1711-5074(ピカラック)まで。
Tremolo Angelos『ホシハ チカニ オドル』
芝居・身体表現:大槻オサム/作曲・演奏:谷本仰
日時:2015年5月22日(金)19:00
23日(土)13:30
会場:早川倉庫(熊本市中央区万町2丁目4)
料金:前売・予約 2500円、当日3000円
【関連サイト】
ホシハ チカニ オドル
※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。