愛おしいまでの性描く『土佐源氏』

2015.05.20

Theちゃぶ台(熊本)が語り芝居『土佐源氏』(作:宮本常一・演出:鈴木裕子)『ぼんぼり夜話』(作:半村良・演出:村上精一)の2演目を、6月13日(土)~14日(日)、山鹿市山鹿の天聴の蔵で上演する。

Theちゃぶ台『土佐源氏』『ぼんぼり夜話』

早稲田小劇場、かもねぎショットを経て、熊本で活動をしているきないさとみが主宰する「Theちゃぶ台」。『土佐源氏』はきないの一人語り、『ぼんぼり夜話』はきないと徳富敬隆の二人芝居の2本立てとなっている。いつもはおばあちゃん役ばかり演じているというきないが、今回は馬喰の目の見えないおじいちゃん役に挑戦する。そんなきないからメッセージが届いた。

初めて『土佐源氏』を演じたのは劇団SCOTの研修生発表会で。22歳の時、確か白いブラウスにGパン姿、段ボール箱を倒して登場というなんだか奇をてらったものだった。あれから数十年、また『土佐源氏』に惹かれている。ただのスケベ話じゃない何かに魅せられて……。この物語には、本物が語る生きた言葉があり、時代に翻弄された人間の愛の姿が生々しく描かれている。聞き取りで書かれたというその言葉は、本当の「生もの」なのである。この爺さんに会って本人の言葉の音色やリズムを聞きたかった。その姿をこの目で確かめたかった。そんな思いが続いて、満たされないから演じたくなるのかもしれない。「役者なんだから」と開き直って思い切り嘘をついてみる。女が男を演じてみる。80歳までのさばを読み、盲目のばくろうの爺さんになってみる。

続けてきないは「役者は嘘を演じる者。今回は性別も超えて嘘を演じます」と、語った。

出演はきないさとみ、徳富敬隆、吉崎真美、結川楓子。

入場は無料だが定員40名なので、必ず予約をして欲しいとのこと。予約、お問い合わせはthe-chabudai@aria.ocn.ne.jp、電話090-1992-3305(きないさとみ)まで。


Theちゃぶ台『土佐源氏』

作:宮本常一
演出:鈴木裕子

Theちゃぶ台『ぼんぼり夜話』

作:半村良
演出:村上精一

日時:2015年6月13日(土)19:00
        14日(日)14:00
会場:天聴の蔵(山鹿市山鹿1392)
料金:無料(カンパ歓迎)要予約・定員40名

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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