2014年九州戯曲賞大賞受賞作家の新作!
『喜劇ドラキュラ』で2014年九州戯曲賞大賞を受賞した木下智之の所属する九州大学演劇部が、2015年度前期定期公演『ヒットラーの言うとおり』(作・演出:木下智之)を7月18日(土)〜19日(日)、福岡市西区元岡の九州大学伊都キャンパス学生支援施設音楽練習室4で上演する。
20世紀ドイツ。愚かな独裁者《Adolf》と、彼を愛した一人の男《Adolf》がいた。そして、彼らの元に集まる様々な人々。膨張する欲望と熱狂が、時代の狂気を加速させる。しかし人々の思惑と純粋な願いは、徐々に《Adolf》を狂わせていく……。歪み、拗れて、道化は謳う。
作・演出を手がける木下智之から、本作品の見どころが届いた。
本作品は、タイトルのとおりナチスドイツを舞台とした作品です。破綻する経済、混迷する社会秩序、緊迫する世界情勢、そして戦争……世界が大きく揺らぎ、昨日の常識が明日の非常識になる。そんな時代だったと思います。しかし、そんな鬱屈とした時代の中にあっても、人々は懸命に生き、何かを為そうとしました。たとえどんな人間であっても、懸命に生きたその生の輝きを否定することは誰にもできないと思うのです。
本作品に登場する人々は、そんな生きにくい時代においてなお、人間らしく浅はかで、身勝手で、そして愚かであり続けた人々です。ある人は欲望、ある人は思想、ある人はもっと矮小で個人的なもの……それぞれ思惑は違えども、根底ではどうしようもなく人間臭い人々が、時代を作り、また時代に飲み込まれていく様をこの作品で描けたらと思っています。そんな、凄いんだか凄くないんだか、強いんだか弱いんだか分からない、遠いようで実は限りなく近いところにいる人々――そんな人々の青春の熱狂のような熱量に、同じく思春真っ只中の大学生達が体当たりで挑んでいます。
出演は、中山博晶、兼本峻平、寺岡大輝、小林佑、長澤航、岡本凱成、石川悠眞、長野真結、幾野友未、鬼塚正也、加茂慶太郎、小島穂高、寺野裕貴、武田遥、木下智之。
料金は前売300円、当日500円。九州戯曲賞大賞受賞作家の新作がワンコイン以下で観られるのはうれしいところ。お問い合わせはabysskyuen@yahoo.co.jp、090-6830-6963(小林)まで。
九州大学演劇部 2015年度前期定期公演『ヒットラーの言うとおり』
作・演出:木下智之
日時:2015年7月18日(土)14:00/18:00
19日(日)13:00
会場:九州大学伊都キャンパス 学生支援施設音楽練習室4(福岡市西区元岡744)
料金:前売300円(当日500円)
【関連サイト】
九州大学演劇部公式HP「ichibell」
九州大学演劇部ツイッター
※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。