ギンギラ×ショーマン、福岡の2大劇団がタッグを組む!

2015.07.12

ギンギラ太陽’s(福岡)と劇団ショーマンシップ(福岡)が戦後70年プロジェクトとして『奪われた手紙~福岡民間検閲局~』(脚本:生田晃二・演出:大塚ムネト・仲谷一志)を8月4日(火)~30日(日)、福岡市中央区唐人町の甘棠館Show劇場で上演する。

戦後70年プロジェクト ギンギラ太陽's×劇団ショーマンシップ『奪われた手紙~福岡民間検閲局~』チラシ

福岡民間検閲局とは、1945年~49年まで博多奥堂町に設置された機関。そこには個人の手紙が集められ、占領軍に不都合な内容があれば処分されていた。その手紙を英語に訳す仕事をしていたのは、同じ日本人だった。

劇団ショーマンシップの代表でもあり、『奪われた手紙~福岡民間検閲局~』の演出の一人でもある仲谷一志に、今回の公演についてインタビューを行った。

―今回の作品『奪われた手紙〜福岡民間検閲局』を上演することになった経緯などを教えてください。

昨年、東京裁判で文官として唯一A級戦犯として死刑になった、福岡出身で内閣総理大臣も務めた広田弘毅を描いた作品『沈黙は語る』の取材を行いました。その作業の中で、座付き作家の生田晃ニが「民間検閲局」が福岡にあったという事を知り、戦後70年の今年はこれをテーマに作品を創ることを計画しました。

左から大塚ムネト(ギンギラ太陽's)・仲谷一志(劇団ショーマンシップ)

―『沈黙は語る』では、ギンギラ太陽’sの大塚ムネトさんがご出演されていますよね。

大塚さんに、僕が演じていたジョージ山中という弁護士役をWキャストで演じてもらいました。もちろんギンギラの大塚さんの存在は知っていたし、何度か出演依頼をしたことはありましたが、そのつど丁重に断られて(笑)。それがなぜか『沈黙~』公演は引き受けてくれました。大塚さんは演出に対して恐いくらいに従順で、それどころか、同じ役を演じる僕が稽古するときには、演出助手のようなことまで自然にやってくれて、その二人での芝居の創り方がとても心地良かったのです。そんな関係で芝居創りをしていて、稽古中に、来年何をやるかみたいな話を大塚さんとしていたら、彼も戦後70年に福岡大空襲を描いた『天神開拓史』をやるつもりだと。だったら「我々なりに戦後70年を演劇で刻もう」と戦後70年プロジェクトが始動しました。

―今回の公演は戦後70年プロジェクト「第2弾」だそうですが、第1弾について教えてください。

第1弾としては、6月のギンギラ太陽’s『天神開拓史』に、僕とショーマンシップの看板女優、原岡梨絵子がゲスト出演させてもらい、初めて「被りモノ」をして出演しました。大塚さんの演出を受けての出演。彼の芝居創りの繊細さと、観客に対しての責任意識の高さ、何より徹底したエンターテインメントとしての演劇に共感しました。西鉄ホールは連日大入り。そして今回は大塚さんとのW演出での『奪われた手紙〜福岡民間検閲局』。W演出による稽古場は、とても良好に進んでいます(笑)。劇団を支援していただいている方のご好意で、とても環境のいいビルの1階を自由に稽古場として使わせてもらっているのですが、衣装や小道具、仮のセットや音響機器もどんどんセッティングして稽古を進めています。新しい発想がドンドン生まれています。戦後に存在した「民間検閲局」の存在を中心に「九州大学生体解剖事件」「何故か検閲を潜り抜けた長崎原爆の科学的測定記事」など史実を取材して作品を創っています。

―この公演を経て、今後の展開や構想などあれば教えてください。

今回の約1か月間31ステージの公演、ギンギラとショーマンシップのコラボが、福岡、北九州の演劇シーンの刺激になればとても嬉しいし、今後は2劇団に限らず福岡発信の演劇が全国に広がることを期待してます。昨年劇団の20周年を博多座でやりました。もっと商業的に成り立つ演劇を、自らの手で創りたいと思ってます。新しい企画はこの公演のカーテンコールで発表できたらと、いま目論んでます。

―最後にお客様へメッセージをお願いします。

小劇場全体が闇市になっている仕掛けと空間に身を置いて、戦後70年の節目に、我々と一緒にこれからの自分たちを考えましょう。また、ギンギラテイストの笑いや被りモノも出てきます。お客様にも参加してもらうシーンもあります! 1か月間の公演ですから「いやぁ、スケジュールが合わなくてゴメンネ」という言い訳は出来ません。必ずお越し下さい!

出演は大塚ムネト・原岡梨絵子(Wキャスト)、坪内陽子(Wキャスト)、上田裕子、杉山英美、山浦奈美、山口泰弘、中野隆、寺崎索(Wキャスト)、栗野直樹、長尾知美(Wキャスト)、東沙耶香、井上京介、村田顕人(Wキャスト)、内山侑香(Wキャスト)、東島弘典・仲谷一志ほか。また日替わりゲストとして、西田たかのり、BUTCH、ゴリけん、とまと、コンバット満も出演する(出演日程についてはHP参照)。

チケットは一般前売3,000円(当日3,300円)、学生前売2,000円(当日2,300円)、平日マチネ公演2,500円で好評発売中。チケットぴあ、ローソンチケット、e+、劇団ショーマンシップHPでの取り扱い。すでに完売になっている回もあるとのことなので、チケットのご予約・ご購入は早めに。お問い合わせは092-716-3175(劇団ショーマンシップ )まで。


戦後70年プロジェクト ギンギラ太陽’s×劇団ショーマンシップ『奪われた手紙~福岡民間検閲局~』

脚本:生田晃二
演出:大塚ムネト(ギンギラ太陽’s)・仲谷一志(劇団ショーマンシップ)
日程:2015年8月4日(火)~8月30日(日)※詳しいスケジュールは公式サイトをご確認ください。
会場:甘棠館Show劇場(福岡市中央区唐人町1-10-1-2F)
料金:一般前売3,000円(当日3,300円)
   学生前売2,000円(当日2,300円)
   平日マチネ公演 2,500円

【関連サイト】
劇団ショーマンシップ
ギンギラ太陽’s

戦後70年プロジェクト ギンギラ太陽's×劇団ショーマンシップ『奪われた手紙~福岡民間検閲局~』チラシ裏面

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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