みやざき演劇若手の会OBらが演劇団体立ち上げ
宮崎に新たな演劇団体「FLAG」が発足した。FLAGは最初の活動として、宮崎の演劇情報をまとめたフリーペーパー「FLAG」5・6月号を発行、現在宮崎県内の公共施設やカフェ等で配布している。
FLAGは、伊藤海を代表として片山敦郎、奥野はる菜、下水流いつみの4名で結成。伊藤、片山、下水流の3名はみやざき演劇若手の会のOBでもある。それぞれ自分の劇団やユニットを持ってはいるが、30歳を迎える年度に卒業となるみやざき演劇若手の会から離れたあともともに創作をしたいという思いから、FLAGを結成したという。
FLAGは公演、ワークショップのほか、前述のフリーペーパー「FLAG」を隔月で発行し、宮崎県内の演劇情報の発信も行う。
メンバーの下水流いつみはフリーペーパー「FLAG」の創刊と、FLAG発足についての思いを次のように語っている。
宮崎県内の演劇人口は、永山さんを筆頭に各地の演劇人の活躍によって、近年は着々と増えつつある感覚ではありますが、それでもまだまだ多くはない、という現状です。
「演劇ってどんなのをどこでやってるのかわからない」
「どこに行けば演劇をやれるのかわからない」
そういう声をよく聞きます。そこで、県内の演劇情報がすべて掲載されていて、これを見れば全部わかる、という情報媒体があれば良いんじゃないか? という考えが浮かびまして、フリーペーパー「FLAG」の創刊に至った次第です。まだまだこれからですが、宮崎市内を中心に、県北・県西・県南と、配布を展開していけたらと思っています。生活を伴いながら、時間を割いて演劇をやるというのは、なかなか大変です。仕事、家事、育児に追われながら、それでも演劇を続ける。宮崎という土地で演劇をやっている皆さんは、そうして作品を生み出して、公演をされています。いま、私たちの世代が演劇をやれるのは、これまでそうしてここで演劇の土壌をつくってきてくださった方たちのおかげです。
そして今度は、私たちがその演劇の土壌を、もっと広く、もっと深く耕していけるように、あとに続いていきたいと強く思います。FLAGが、その一端を担えたら。そういった思いで、今後の活動を展開していく所存です。
FLAGは来年3月に、宮崎の小説家・中村地平の生涯をもとにした演劇作品の上演を予定しているという。
着実に次のステップへと歩みを続けている宮崎の演劇シーンの今後に注目したい。
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