ショーマンシップ新作は、遊郭に生きる女たちの物語

2016.05.28

劇団ショーマンシップ(福岡)が『唐人歌舞伎 柳暗花明~博多・柳町の栄落~』(作:生田晃二、演出:仲谷一志)を6月1日(水)~6日(金)、福岡市中央区唐人町の甘棠館Show劇場で上演する。

劇団ショーマンシップ『唐人歌舞伎 柳暗花明~博多・柳町の栄落~』

博多には江戸の吉原、京の島原と並び称された遊郭、柳町があった。明治15年には娼妓達の為の学校、翠糸学校も建てられ柳町は隆盛を極める。しかし明治44年に九州大学誘致に伴い、町ごと住吉村への移転が決まる。移転に伴い名を「新柳町」と変えるが、交通の便が悪く寂れていく。その後、鉄道の開通に伴い活況を取り戻すと、大正9年には娼妓の数は600名を超えた。戦争が始まり、料亭などが営業停止になる中でも新柳町だけは営業を許され、戦地に向かう若者が最後にと足を運んだ。福岡大空襲では多くの店が焼けるが、町は死ななかった。昭和21年にGHQにより公娼制度の廃止が求められるが、私娼は認められ新柳町は残る。昭和25年には復興を祝う「明月まつり」が開催され、花魁道中が町を練り歩いた。昭和33年、売春防止法の施行に伴い、新柳町の全ての店は営業を停止し、昭和37年の町名改正により、柳町という名は博多から消えさっていった……。一つの町が、移り、興り、廃れ、消え去るまでを、そこに生きる女達の目線を小劇場での和風ミュージカルとして描く。

戦国時代末期から始まったとされる博多柳町では、約300年の歴史の中で、さまざまな男女の悲喜劇が繰り広げられた。ほんの70年ほど前にも、現在とは全く異なる価値観の中で、時に抗い、時に翻弄されていた多くの女性達がいた。そんな女性達の目線から見た、近代福岡の歴史を描いた本作品は、男女の価値観の推移と女性の社会的地位の変移を、改めて知る機会にもなるだろう。4日(土)14時と5日(日)15時の回では、アフターイベントも実施予定。また公演前は唐人町商店街で花魁道中を再現するという。

チケットは一般前売3,000円(当日3,300円)、平日マチネ公演2,500円。チケットぴあ(Pコード:450-454)、ローソンチケット(Lコード:82458)、e+での取り扱い。

お問い合わせは092-716-3175(劇団ショーマンシップ)まで。


劇団ショーマンシップ『唐人歌舞伎 柳暗花明~博多・柳町の栄落~』

作:生田晃二
演出:仲谷一志
日時:2016年6月1日(水)19:30
        2日(木)14:00/19:00
        3日(金)14:00/19:00
        4日(土)14:00*/19:00
        5日(日)11:00/15:00*
        6日(月)19:00
   (*アフターイベントあり)
会場:甘棠館Show劇場(福岡市中央区唐人町1-10-1-2F)
料金:一般前売3,000円(当日3,300円)
   平日マチネ(6月2日・3日14時)2,500円

【関連サイト】
劇団ショーマンシップ

劇団ショーマンシップ『唐人歌舞伎 柳暗花明~博多・柳町の栄落~』

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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