「エグポップ」を得意とする森キリン、キビるフェスで九州初上陸
劇団森キリン(東京)がキビるフェス~福岡きびる舞台芸術祭~参加作品『えすえむ』(作・演出:森山貴邦)を2月18日(土)~19日(日)、福岡市博多区千代のパピオビールーム 大練習室で上演する。
人は誰しも何かに縛られて生きている。縛られ方も、その強さも、人それぞれ、千差万別だ。それは不幸か、あるいは幸福か。それは誰にもわからないまま、夜は更け、また明けていくーー。
森山貴邦率いる劇団森キリンが九州で初の公演を行う。SMをモチーフとしている今作を筆頭に、ディープな内容をポップに上演している劇団森キリン。主宰の森山貴邦に団体や作品のこと、フェスティバル参加への意気込みなどを訊いた。
―団体や作品の特色を教えてください。
現代社会において陽の当たらない、目を背けられているものを執拗にクローズアップし、その裏側に眠る普遍性をあぶり出し作品化しています。その作品はエグみとポップさを兼ね備え「エグポップ」と評されます。洗練された言葉選びで会話と独白をフレキシブルに行き来し、現代の若者のお家芸である「自分自身との対話」をベースに創作しています。
―今回の作品はどういったものでしょうか?
SMプレイをモチーフに日常におけるSとMの関係について描いています。サドとマゾの関係がサーヴァント(従者)とマスター(主人)と言い換えられるように「主従の逆転」も隠れたテーマとなっています。俳優たちの歌うように繊細な、あるいは体液が飛び散るように白熱した演技にご期待下さい。
―新しく立ち上がった、「キビる」(結ぶ)をキーワードにしたこの芸術祭に参加するにあたって、期待していることはなんですか?
東京以外で公演をしたことがない我々にとっては全てが新たな出会いであり、そのひとつひとつとキビれることが本当に楽しみです。まだ出会ったことのないお客様や九州を拠点にしている劇団、また、おいしいごはんともたくさんキビりたいです。(笑)
―キビるフェスに参加する他の団体と比べて、「これだけは負けない!」という強みやセールスポイントはどこですか?
私たちの作品には斬新な設定や、目新しい世界観はありません。そこには「行きすぎた個人の精神世界」があるだけです。あまりにも多様化しすぎた現代を超々ミクロの視点で掘り下げています。日常では見られない(もしかしたら見たくない)超個人的な話をその本人が語ります。他者が不在のために思い込みや勘違いもありのまま表出されます。日々の生活の中で「他人の考えていることがわからない」とか「人の目が気になって仕方がない」という悩みを抱えている人たちにぜひ観てもらいたいです。
―最後に、mola!をご覧のみなさんに一言お願いします。
森キリン初の地方公演が福岡でできてとても光栄です。福岡が第二の故郷と呼べるように、たくさんの方とキビれたらうれしいです。パピオビールームでお待ちしております。
出演は、森山貴邦、吉原真理、田山幹雄、佐治静(以上、劇団森キリン)、木村衣織(チリアクターズ)、三浦葵。
チケットは、一般前売2,500円(当日2,800円)、学生2,000円。ローソンチケット(Lコード:82717)、劇団森キリンチケット予約フォームでの取り扱い。
お問い合わせは劇団森キリンmorikirinn@gmail.com、ぽんプラザホール092-262-5027まで。
キビるフェス~福岡きびる舞台芸術祭~参加作品
劇団森キリン『えすえむ』
作・演出:森山貴邦(青年団/劇団森キリン)
日時:2017年2月18日(土)13:00/18:00
19日(日)13:00/18:00
会場:パピオビールーム 大練習室(福岡市博多区千代1-15-30)
料金:一般2,500円(当日2,800円)
学生2,000円
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