ヒカリノオトの新作は、再会を果たす「あの頃」と「今」の物語
ヒカリノオト(福岡)が『落雷物語』(作・演出:松岡伸哉)を11月2日(金)~4日(日)、福岡市博多区上川端町のリノベーションミュージアム冷泉荘で上演する。
小学校の同窓会。26歳の私たち。
帰り道、みんなであの頃の〈秘密基地〉へ向かった。
人里離れた森の中、誰かが「ここに埋めたタイムカプセルを探そう」と言い出した。
雨が降り出した。そこに住み着いた不思議な男の人と出逢った。いつか友達だった人は、まるで昨日も友達だったみたいに私に話し掛けている。
あの頃、ここに埋めた私たちの秘密。
おぼろげで曖昧な記憶はやがて霧がかった残像のようになって、その思い出が現実か空想か分からなくなる。
「いつかの私たち」と「今の私たち」。
それは一瞬光ってすぐに消える、あの落雷のような。余韻を迫るように音だけが残って。
勢いを増した雨は、あの頃からずっと何かを訴え続けている。
2017年旗揚げ以降、日常の機微を丁寧に描き続けるヒカリノオトが早くも5作目を上演する。年明けには「キビるフェス2019」への参加も決定しているヒカリノオトに今回の作品について聞いた。
ー今回の作品はどのような内容ですか?
最新作となる今作は、同窓会で久しぶりに再会した男女4人が、当時作った秘密基地へやってくることから始まります。それぞれがさまざまな問題を抱えながらも、それを表には出さずに社会に馴染んで生きています。そんな中で参加した同窓会で、徐々に当時の記憶や忘れてしまっていた思いが露わになっていきます。
流されるままに大人になり、いつか友達だった人との距離があの頃と変わってしまうこと。そんなことを受け止めながら大人になった、いつかの子供たちの物語になっています。
ーmola!をチェックしている方々へメッセージをお願いします。
結成して一年で家族の温かい物語から、実際の監禁事件を描いたものまで様々な物語を作ってまいりました。今回はそのどれにも属さない「若者たちの物語」を皆様にお見せできることになると思います。優しくも痛々しく傷つけ合いながらも、やはりどこか希望のヒカリを描いた物語をお届けいたします。今作の見所の一つでもある舞台セットは、会場である冷泉荘(改装された団地の一室)の空間に「森」を作ります。その全貌は、劇場にてお確かめください。お待ちしております。
出演は、中島荘太、立道心、白川宏治(ユニットれんげ)、木下智之(モノクロラセン)、馬塲藍可。
チケットは前売2,000円(当日2,500円)。CoRichチケット!での取り扱い。
お問い合わせはヒカリノオトhikarinote_info@yahoo.co.jpまで。
ヒカリノオトpresents『落雷物語』
作・演出:松岡伸哉
日時:2018年11月2日(金)19:30
3日(土)12:00/16:00/19:30
4日(日)12:00/16:00
会場:リノベーションミュージアム冷泉荘(福岡市博多区上川端町9-35)
料金:前売2,000円(当日2,500円)
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