いす校新作は、観客が「守田ん家。」を歩き回る作品!?
演劇関係いすと校舎(行橋)が第27回公演『ちっちゅうのララバイ。』(作・演出・構成:守田慎之介)を11月16日(金)~18日(日)、行橋市高瀬の自宅劇場「守田ん家。」で上演する。
家のはなしをたくさん作ったいすと校舎の新作公演は、家は家でも、家をまるごと使った【回遊型演劇公演】
その場所で目撃してください。
秋の終わりに虫たちは、穴の中で春を待つ。
自宅劇場「守田ん家。」で家や家族の物語を発表し続ける演劇関係いすと校舎の新作は、「回遊型演劇公演」。これまでの作品と一風変わった感じのする本作について、作・演出・構成の守田慎之介にインタビューを行った。
ー仮チラシには、「内容が毎回変わるかも」みたいなことが書いてあったと思うんですが……。
そうですそうです。昼と夜とで雰囲気だけじゃなくて台詞も変わるし、雨が降ったら雨バージョンになる。回によって作品自体が変わるという感じです。
ーアドリブでやる、というわけじゃなくて、きちんといろんなパターンを作り込むということなんですね。稽古が大変そう……。
そうなんですよ……。
ーなんでそんな大変なことを……。
漠然と「なにか新しいことをやらないと」と思ってて、普段客席じゃないところを客席にして観てもらおうかとか考えてたんですけど、もっとガラッと変えたいなと思って。そしたら、「お客さんが移動する演劇公演ができないかな」と思いついて、劇団員に相談したら意外と乗り気で。もっと嫌がるかなと思ってたんですけど。じゃあやろうとなっていざ構成とか考え始めると、「すげえ大変だ」って気づいて。誰か止めてほしかったな……ってなりました(笑)。
ー劇団員は止めないんだよね、なかなかね……。
僕が書くのも大変でしたけど、役者のみんなもいま大変だと思います。「思った以上に大変だ」というのがいまの感想ですね。
ー具体的にどういう部分が大変ですか?
僕目線だけで言うと、家(自宅劇場)は狭くはないんですけど、同時多発でいろんなところでいろんな話が起こるので、「あ、こんなによその声が漏れてくるんだ」とか、そういうことに初めて気づくというか。
ーお客さんが全員でまとまって移動するんじゃなくて、バラバラに移動していいんですね。
そうです。お客さんは10人ずつくらいで3か所を巡ってもらって、最後に30人のお客さんが集まってみんなで観てもらうという、4本立てになってます。なので役者さんは同じ芝居を1回の公演のなかで3回連続でやるという……。1回終わったら、すぐに次のひとたちの回が始まる。
ー今回の作品のあらすじを教えてもらっていいですか?
ざっくり言うと、あの家(自宅劇場)が持ってる記憶の話みたいなイメージです。かなり長い期間の家族の話ですね。期間としては30年くらいです。
ーいま守田さんは……
36歳です。
ーじゃあ子どものころ、小学生くらいのときから今までくらいの期間ですね。
そうですね。僕がほんとに体験したことはかなり入ってます。けど、僕の記憶というよりは、あの家の記憶を書いてるなという感じはあります。いま初めて気づいたんですけど、ちょうど平成の始まりから終わりまでですね。まあ観た後「平成全然関係なかったな」って思われるかもしれませんけど(笑)。
出演は、貝原幸子、高野由紀子、中川歩、平林拓也、柳本あゆみ、吉田砂織、渡辺るみ、華月綺香(まあいいや)、鈴木隆太、髙木政則(紫川天国一座)、深田達也、松永檀、高野正司ほか。
チケットは、一般1,800円(当日2,300円)、学生1,200円(当日1,700円)。CoRichチケット!での取り扱い。
お問い合わせは演劇関係いすと校舎info@isukou.netまで。
演劇関係いすと校舎 第27回公演『ちっちゅうのララバイ。』
作・演出・構成:守田慎之介
日時:2018年11月16日(金)20:00
17日(土)14:00/19:00
18日(日)13:00/17:00
会場:自宅劇場「守田ん家。」(行橋市大字高瀬295)
料金:一般1,800円(当日2,300円)
学生1,200円(当日1,700円)
【関連サイト】
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