キビるフェス2020、2~3月福岡で開催

2020.01.17

「キビるフェス2020」が2月8日(土)~3月1日(日)に開催される。

「キビるフェス2020」

「全国と福岡の舞台芸術団体をきびる」「観客と舞台芸術をきびる」「福岡の舞台芸術活動の場をきびる」など、「きびる」(福岡の方言で「結ぶ」の意)をテーマに行われる舞台芸術祭。西部ガス興商株式会社(千代音楽・演劇練習場指定管理者)、福岡舞台芸術施設運営共同事業体(祇園音楽・演劇練習場指定管理者)、一般社団法人九州地域舞台芸術振興会(大橋音楽・演劇練習場指定管理者)、なみきスクエアみらいネットワーク(千早音楽・演劇練習場指定管理者)、福岡市文化芸術振興財団、福岡市が共同主催で開催するこのフェスティバルは、毎年ユニークな劇団が招聘され、多彩なラインナップの作品を観ることができる。

今年の参加団体は、村川拓也(京都)、DOORプロデュース(大阪)、劇団きらら(熊本)、ブルーエゴナク(北九州)、庭劇団ペニノ(東京)。各団体の上演作品は以下の通り。

村川拓也新作『Pamilya(パミリヤ)』(演出:村川拓也、ドラマトゥルク:長津結一郎)

村川拓也新作『Pamilya(パミリヤ)』

ある人の、仕事場での動き方や、そこで発せられる声や言葉から見える「現実」を手がかりに、舞台を使った作品を立ち上げる、京都を拠点に活動する演出家、村川拓也。福岡で介護福祉に関わる30名へのリサーチで彼が着目したのは、高齢者福祉施設でヘルパーとして働く、外国から来た労働者だった。
異なる年代、経験、国——家族とも友人とも異なる「ケアをする/される」関係からにじみ出るコミュニケーションを、まったく新しい角度から描き出す新作。/長津結一郎(ドラマトゥルク)

DOORプロデュース『ピタゴラスのドレス』(作・演出:虎本剛(ステージタイガー))

DOORプロデュース『ピタゴラスのドレス』

夏川幸子(42)は、交際していた16歳年下の乙部翔太(26)との結婚を目前に姿を消し、実家の兄が経営する民宿「なつかわ」に逃げ込んでいた。同郷の友人達と過ごしていると…居場所を突き止めた翔太がやってきてしまう。「戻ってきてください。あなたに割り切れない思いがあるなら、僕がわりきってみせます。それまで帰らない」と息巻き、宿泊し続けることに。そんな翔太に「ピタゴラス」とあだ名をつけ、困惑する皆。
その上、翔太を追いかけて翔太の姉もやってきてしまう。幸子が逃げ出した本当の理由は? 結婚はどうなってしまうのか? これからの人生に迷う幸子と取り巻く人々の物語を通して、オトナ女性の「幸せの在り方」を問う作品。

劇団きらら『70点ダイアリーズ』(作・演出:池田美樹)

劇団きらら『70点ダイアリーズ』(撮影:marroo)

運転代行・19時から午前4時。昼間の仕事を終え、「副業」として事務所に集って来るドライバーたち。
エロいつぶやきをバズらせることだけが楽しみな40男、心の中は饒舌な緘黙(かんもく)青年、元・芸能人だという愉快な中年女。きょうも明日も大して変わらない、なぁなぁの日々。そこにやって来た若い娘。ベンツ、レクサス、Nワゴンに軽トラ、やっかいな酔客の車を次々に乗りこなす彼女の登場で、なぁなぁの職場に突風が吹き始める…!
70点ってどんな点? 赤点じゃない。でも褒められた点数でもない。だけど今の収入・恋愛・ごはんの内容、そんなものに点数つけるとしたら…? 「70点なんて御の字ですよ」そう笑った友人のひとことから生まれた物語。変わらぬ明日の見え方が変わる社会派コメディ。

ブルーエゴナク『愛のえんえん』(作・演出:穴迫信一)

ブルーエゴナク『愛のえんえん』(撮影:藤本彦)

ある家族。母親と子ども達は、小さなすれ違いからいつしか家では一言も言葉を交わさなくなった。外側の現実と平行して、内側を巡る思いの中に、ささやかな真実が見つかるーー。欠けたままのわたしたちにとっての、決して満ちない場所への応答。記憶から綴られる〈モノローグ=独白〉が映し出すブルーエゴナクの家族劇。「共生」というテーマの下、世界を形成するコミュニティの中の最小単位としての「家族」を描く。2019年12月に北九州にて初演を迎えた、劇団員のみによるレパートリー作品。

庭劇団ペニノ『蛸入道忘却ノ儀』(作・演出:タニノクロウ)

庭劇団ペニノ『蛸入道忘却ノ儀』(撮影:井上嘉和・提供:KYOTO EXPERIMENT事務局)

庭劇団ペニノでは、極限まで磨き上げられた演技と精密かつ大胆な舞台美術によって構築される独自の世界観で観客を圧倒してきた。本作では寺院を模した空間を劇場に建立し、観客はその内部に招き入れられるだけでなく、俳優たちが執り行う儀式的なパフォーマンスに巻き込まれていく。経典の反復とヴァリエーション、かき鳴らされる楽器、充満する香りと熱気。五感が総動員され、音楽的な快楽に身体を明け渡し、時間感覚を見失ってしまうあやうい没入感から逃れるのは容易ではない。
リアルとフィクションの境界が溶け去った時、わたしたちはなにを忘却してしまうのか。

各団体のチケット料金・取り扱いについては、公式サイトを参照のこと。2団体以上観劇の場合割引になる「キビる割」や、20枚限定で販売される、5団体の公演を各1回観劇できる「共通チケット」の取り扱いも。

また、関連企画として、観劇後に感想を共有できる「キビるカフェ」や、「キビるトーク」も予定されている。詳細は順次公式サイトで発表。

お問い合わせはぽんプラザホール092-262-5027(第3水曜を除く10:00~19:00)まで。


「キビるフェス2020」

村川拓也新作『Pamilya(パミリヤ)』

演出:村川拓也
ドラマトゥルク:長津結一郎
日時:2020年2月22日(土)19:00
        23日(日)19:00
        24日(月・祝)14:00
会場:パピオビールーム 大練習室(福岡市博多区千代1-15-30)
料金:一般2,500円(当日3,000円)
   学生2,000円(当日2,500円)
   高校生以下:1,000円(当日1,500円)

DOORプロデュース『ピタゴラスのドレス』

作・演出:虎本剛(ステージタイガー)
日時:2020年2月29日(土)14:00/19:00
       3月1日(日)15:00
会場:ぽんプラザホール(福岡市博多区祇園町8-3)
料金:一般2,800円(当日3,000円)
   カップル割5,000円(男女組み合わせ自由)

劇団きらら『70点ダイアリーズ』

作・演出:池田美樹
日時:2020年2月8日(土)15:00/19:30
        9日(日)13:00/16:00
会場:ゆめアール大橋 大練習室(福岡市南区大橋1-3-25)
料金:前売2,300円(当日2,800円)
   リピーター割引1,000円(要半券提示)

ブルーエゴナク『愛のえんえん』

作・演出:穴迫信一
日時:2020年2月22日(土)16:00
        23日(日)16:00
        24日(月・祝)13:00
会場:ゆめアール大橋 大練習室(福岡市南区大橋1-3-25)
料金:一般2,500円(当日3,000円)
   U22 2,000円(当日2,500円)
   高校生以下1,000円(当日・前売共通)

庭劇団ペニノ『蛸入道忘却ノ儀』

作・演出:タニノクロウ
日時:2020年2月29日(土)13:00/18:00
       3月1日(日)14:00
会場:なみきスクエア 大練習室(福岡市東区千早4-21-45)
料金:前売:3,800円(当日4,300円)

【関連サイト】
キビるフェス

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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