どこにでもある時間の中の出来事
演劇創作館椿楼(福岡)の 第8回公演『変わらないものなんて何一つない』(脚本・演出:高橋克昌)が10月17日(土)~18日(日)、福岡市中央区唐人町の甘棠館Show劇場にて上演される。
毒虫にならなかったことは幸いかもしれない。見える景色はそのままに、自分はまるで別の姿になっていた。顔も声も、身長さえも。全く別の人間になっていた。勿論驚き慌てたけれど、生涯同じ姿で生きる人間はいないから、それをそのまま受け入れてみた。
古い親友から連絡があった。大学時代からの彼女と入籍したらしい。遅い昼食を済ませて、彼を祝福するために家を出る。行く途中でプレゼントを買おう。できれば長く使えそうなものを。思いながら自然と、5年振りに会う親友を思い描いた。
昔と変わっていないだろうか。あいつはあいつのままだろうか。そんなことを考えた。誰ともつかない、姿のままで。
代表の高橋克昌から、今回の作品の見どころと意気込みが届いた。
出演した役者の半数が東京の事務所に合格してしまったり、脚本が2作品とも九州戯曲賞最終候補になってしまったりと、毎回上演後に何かが起きる「甘棠館show劇場の椿楼公演」ですが、同劇場での上演は『firefly』以来、実に2年9ヶ月振りです。今回は、どこにでもある時間の中の、起こり得ないはずの、起きてしまってはとても困る出来事を描きます。
テーマを浮き彫りにするために、「演劇的お約束」をあえて通さない演出も含みつつ、「変わらないものなんて何一つない」と思う方も、そんなことはないと思う方も楽しめる構成になっております。
結成13年目を迎えてなお、団員の平均年齢は20代前半の劇団ですが、「骨太の作品をお見せする」意識は変わりません。肩の力を抜いて、ぼんやりと見ることができるのに、気がつけば何かを考えずにはいられない。団員一同が試行錯誤しながら練り上げた、強度の高い椿楼のストーリーテリングをお楽しみ下さい。
なお、作品は骨太ですが、ひとたび舞台を降りれば団員みんな歳相応に個性的で明るい面々です。twitterや椿楼のfacebookページ(アカウントがなくても見られます)を見ていただければ分かる通り、稽古時間以外はふざけまくっています。よろしければ椿楼の各情報サイト、アカウントもチェックしていただければ幸いです。
団員12人体制となり、椿楼史上最大人数でお贈りする、第8回公演『変わらないものなんて何一つない』。10月17日(土)、10月18日(日)は福岡市中央区唐人町の甘棠館Show劇場へ、是非足をお運び下さいませ。
出演は、中山啓士、礒村誠、佐藤ちえこ、松尾佳美、草野里佳、根岸美利(フリー)、宮田佳苗、ちる、中野美春。
チケットは一般前売1,500円、一般当時1,800円、学生前売1,000円、学生当日1,300円。チケット予約はCoRichチケット!から。お問い合わせはtsubakirou@yahoo.co.jpまで。
演劇創作館椿楼 第8回公演『変わらないものなんて何一つない』
脚本・演出:高橋克昌
日時:2015年10月17日(土)18:30
18日(日)13:30/17:30
※10月18日(日)17:30の回のみ100円リピーター割有。詳細は公式サイトを参照。
会場:甘棠館Show劇場(福岡市中央区唐人町1-10-1-2F)
料金:一般前売1,500円(当日1,800円)
学生前売1,000円(当日1,300円)
【関連サイト】
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