ダム建設で水没する村が舞台のTRASHMASTERSの新作、福岡・大分で上演
TRASHMASTERS(東京)が第28回公演『埋没』(作・演出:中津留章仁)を2月2日(金)〜4日(日)に福岡市博多区祇園町のぽんプラザホールで、2月6日(火)〜7日(水)に大分市府内町のコンパルホールで上演する。
離婚した。実家に戻った。親は施設にいて誰もいない。ふと、亡くなった父の生まれた村へ行きたくなった。そこには以前よりも細くなった、父の古い友人がいた。
この村には人がいない、そう云われている。わずかな月給で、議員になる人もこの村ではいなくなった…。村の大半は消えてしまった。誰もこの村を救ってはくれない。未来はなく、滅びゆくのみの運命なのか……。それでも私は、村の中にのみ人は存在すると信じている。現実を生きる本当の人間の姿が。
ここにはかつて人がいた。道があった。村役場があった……。それらは、今滅びゆくこの村を水の奥底から、どんな想いで見つめているのか……。
生きることに疲れたときには、私は歴史に触れにゆく。先人たちの想いに会いにゆく。今にも埋もれてしまいそうなわたしに、想いに、世界に抗うために。
けれどもその水面に映るのは、いつも少しくたびれた私の顔だけだった……。
2016年度、「民主主義とは何か」というテーマに沿って作品をつくってきたTRASHMASTERS。2017年度のコンセプトは、「社会と関わる人間個人の深層心理に迫る」をテーマに作品を製作しているという。今回は現代演劇の普及という命題を掲げ、大阪・福岡・大分でも上演。TRASHMASTERSが取り組む「社会と関わる演劇作品」を通して、現代社会を見つめ直したいという地域の声を受け、積極的に地方公演を行うことにしたという。
新作『埋没』では、高知県にあるダム建設により水没した旧大川村役場をドラマの焦点に、ふたつの家族を描く。建設により大川村から高知市内に移り住む家族と、大川村に現在も住み続ける家族の物語。都市型の生活をしている高知市内に移住した家族の人間が、自給自足型の生活をしている大川村在住の家族と、対話を重ね、人間の真の豊かさとは、幸福とは、尊厳とは何かを問いかける。
出演は、倉貫匡弘、森田匠、森下庸之、長谷川景、川﨑初夏、藤堂海、みやなおこ、山本亘。
チケットは、前売3,500円(当日4,000円)、U25 2,500円(劇団前売のみ)。チケットぴあ(Pコード:482-802)、イープラス、カンフェティチケット、劇団予約フォームでの取り扱い。
お問い合わせはトラッシュマスターズ制作部trashmasters.net@gmail.comまで。
TRASHMASTERS 第28回公演『埋没』
作・演出:中津留章仁
料金:前売3,500円(当日4,000円)
U25 2,500円(劇団前売のみ)
【福岡公演】
日時:2018年2月2日(金)19:00
3日(土)13:00/18:00
4日(日)13:00
会場:ぽんプラザホール(福岡市博多区祇園町8-3)
【大分公演】
日時:2018年2月6日(火)19:00
7日(水)19:00
会場:コンパルホール(大分市府内町1-5-38)
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