サンピリの新作『したいたい』は『変身』の続編
サンピリ(福岡)がサン・ピリフォーム『したいたい』(作・演出:元一)を3月17日(土)~18日(日)、北九州市八幡東区枝光本町の枝光本町商店街アイアンシアターで上演する。
今作『したいたい』は、2013年に上演した『変身』の続編。作・演出を担当する元一は、小さい頃から腎臓を患い、現在腎不全になって透析を行なっている。『変身』は、透析を受ける前の元一自身を反映した話で、『したいたい』は透析後の話とのこと。元一に作品のことなどを聞いた。
ーまずは前作の『変身』について、作品の内容などを教えてください。
前作『変身』は、売れない絵描きのタケルと病気を抱えてる茜って女の子の出会いの話なんですが、その当時の演劇に捧げていた生活の不安だとか成功しない苛立ちをぶち込んだタケルという人格と、病気を抱えている自分の辛さを具現化した茜という人格のラブストーリーという感じでした。
今思えば、病気の自分を演劇やってる自分が精神的には救っていて、でも演劇は病気を治せないから、この苦しみは永遠に続くのだ、ちゃんちゃんってお話だったのかなと。「変わらないこと」や「変われないこと」がテーマでした。
ー今作『したいたい』はどのような作品でしょうか?
今回の『したいたい』は、その5年後の変わってしまったタケルと変わらない茜の話で、劇団を辞めて社会人になっている今の僕と、透析を続けてる僕自身の色んなことを詰め込めるだけ詰め込んだものになるかなと思います。もちろん、僕の話といっても実話は一切入ってません。この実感だけを込められたらなと思ってます。
ー『したいたい』というタイトルはどういう意味ですか?
タイトルは、「死体・痛い・遺体」という要素と「したい・やりたい・居たい」という要素の、矛盾だったり葛藤を盛り込めたらなというコンセプトがあって付けました。チラシもそうですが、春の話です。僕は春の生まれなんですが、始まりと終わりが混ざりあってるこの時期が凄く好きで、作品もそういった相反する気持ちや要素に引っ張られて華やかにやれたらなと思ってます。
あと、本当は福岡の団体なんで出来れば福岡でやりたかったんですけど、枝光本町商店会アイアンシアターでいつか思いっきりやりたいなと思ったのもあってここに決めました。ガラパ時代(※1)にお世話になった北九州の照明家の太田さん(※2)ともようやく組めるんでめちゃくちゃ楽しみです。久しぶりに、特別な公演になると思います。僕にとっては。
ーmola!をチェックしている方へメッセージをお願いします。
上演前に、チラシにあらすじを書いたりコンセプトをネタバレさせちゃうのって良くないなと思ってやってないんですが、作品が続編ということや折角mola!さんに載せてもらえるしなと思って裸になってみました。物語はびっくりするほど何てことない話なんですが、記事を踏まえてご覧頂けたらまた違った楽しみ方ができていいかなと思います。
観劇が重なってお金ないって方はメールください。動員死ぬほど自信ないんで、死ぬほど安くします!
(※1)ガラパ時代
元一は、竹内元一名義で福岡の劇団「万能グローブ ガラパゴスダイナモス」に旗揚げの2005年から2013年までまで在籍していた。
(※2)北九州の照明家の太田さん
万能グローブ ガラパゴスダイナモスの公演でも多くの作品の照明デザインを担当している照明家、太田勝之。
出演は、大谷豪、コクトー、小松瑳弥香、前村あい、松尾佳美、雪野うさぎ、こぺし(サンピリ)。
チケットは、一般2,000円、パトロン割増3,000円(本公演何回でも観劇可、脚本付き)、県外割1,000円、サンピリチケット500円(障害者手帳お持ちの方、65歳以上の方、小学生以下)。サン・ピリフォーム『したいたい』予約フォームでの取り扱い。開演後の途中入場は演出の都合により制限がある。
お問い合わせはsunpiri.form@gmail.comまで。
サン・ピリフォーム『したいたい』
作・演出:元一
日時:2018年3月17日(土)14:00/19:00
18日(日)14:00
会場:枝光本町商店街アイアンシアター(北九州市八幡東区枝光本町8-26)
料金:一般2,000円
パトロン割増3,000円(本公演何回でも観劇可、脚本付き)
県外割1,000円
サンピリチケット500円(障害者手帳お持ちの方、65歳以上の方、小学生以下)
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