ヒカリノオトが母と娘の物語を描く
ヒカリノオト(福岡)が『はるまつあきふゆ』(脚本・演出:松岡伸哉)を7月27日(金)~29日、福岡市博多区祇園町のぽんプラザホールで上演する。
23歳。夏。私は母の日記を見つけた。
そこに綴られた母の日常は、私の知らないお母さんの姿。
夢を持ち、東京に憧れ、姉妹に嫉妬し、恋に恋をし、将来に不安を感じながら、この街を出たいと願う。普通の23歳の女の子。
母に似ていると言われるのが嫌だった。
一人っ子だから仕方ないねと言われるのが嫌いだった。
幼い頃どうしてこんなだらしない人がお父さんなんだろうと思った。
お母さんに「夢はないの?」と聞いたことがあった。
母はいつも答えをはぐらかしていたけど、今になって分かった気がする。
「大切な人には今抱えている秘密を一つだけ、誰よりも先に教えてあげて」
私とたいして変わらないと思ってたのに。
母は今も昔も私のことは全部お見通しのようだ。
23歳。夏。私はこの街を出たいと願いながら、ほんとうの母と出逢った。
福岡県北部の中間市を舞台に描いた母と娘の物語を上演するヒカリノオト。今回の作品について聞いた。
ー今回の作品はどのような内容ですか?
今回の物語は、夢もなく、最近バイトも辞めて、ただ淡々と過ぎていく毎日を過ごす本作の主人公・夏生が若かりし頃の母の日記を見付けることから始まります。読み進めるうち見えて来たのは母も自分と変わらない普通の23歳の女の子だったということ。
一方、二十数年前、夏生の母がまだ一人の娘だった頃の物語が紡がれます。仕事を辞めて以来引きこもりがちだった(彼女)夏生の母はあるきっかけから日記をつけるようになります。そこに綴るは、誰にも言えない悩み、夢、そして秘密。
一冊の日記を通じて、繋がっていく過去と現在。あの頃の母が未だ見ぬ娘に伝えたかったこととは。そして夏生がずっと言えなかった、たった一つの秘密とは。
そういった物語になっております。
ーmola!をチェックしている方々へメッセージをお願いします。
日常の中、知らぬ間に溶け込んでしまっている「解決しないままでいることたち」。日頃家族と接する中で、友達と笑い合うなかでも拭えない「それ」が小さなきっかけで昨日よりほんの少し軽くなる。すべては解決できないけど、昨日より希望に向かって進んでる気がする、そんな作品になっております。
一つ屋根の下一緒に暮らし食事をし、お風呂の順番を待っているその風景は、どこかの誰かの日常とも変わらない、けどきっとここにしかない大切な家族の風景。そんな物語を描くことで観ていただいた皆様にとって何か昨日よりも大切なあの人のことを思い出す様な作品になればと思っております。
ご来場、お待ちしております。
出演は、立道心、渡辺一心(劇団PA!ZOO!)、峰尾かおり、福田みゆき、立石義江、石橋半零(舞台処粋の幸)、白川宏治(ユニットれんげ)、他。
チケットは、前売2,000円(当日2,500円)、学生1,500円(当日2,000円)。CoRichチケット!での取り扱い。
お問い合わせはhikarinote_info@yahoo.co.jpまで。
ヒカリノオト『はるまつあきふゆ』
脚本・演出:松岡伸哉
日時:2018年7月27日(金)19:30
28日(土)14:00/19:00
29日(日)13:00
会場:ぽんプラザホール(福岡市博多区祇園町8‐3)
料金:一般2,000円(当日2,500円)
学生1,000円(当日1,500円)
【関連サイト】
ヒカリノオト
ヒカリノオト(Facebook)
ヒカリノオト(Twitter)
※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。