78produce新作は、遺品整理にまつわる家族の話
78produce(福岡)が『谷間の姫ゆり』(脚本・演出:宮園瑠衣子)を12月8日(土)~9日(日)、福岡市中央区大名のkonya-galleryで上演する。
大阪で母の葬儀を終えた数ヵ月後。
大学生の息子コーヘイが暮らす福岡のアパートに、母親の彼氏小野寺がやってきた。
小野寺はコーヘイの姉さくらに母親が残していった洋服を届けに来たらしい。
さくらから小野寺が来ていると聞いてアパートに訪れた2番目の姉すみれは大阪で亡くなった母親の部屋の遺品整理の話を始めるのだが・・・・・・。
福岡を拠点に活動する劇作家と制作のユニット「78produce」。今作『谷間の姫ゆり』は、脚本と演出を担当する宮園瑠衣子の、祖母や友人の家族などの遺品整理にまつわる話がベースとなっている。宮園に作品について聞いた。
ー今作はどのような作品でしょうか?
私が数年前に祖母を亡くした時、母が遠く離れた祖母の自宅を片付けるために、遺品整理で何度も通っていました。残された荷物から思いがけず故人の趣向や思いなど知る場面に遭遇しても、限られた時間で片付けなければならないから、そんなに感傷的になれない、とそんなことを言っていました。同じ頃に友人が親を亡くして、「遺品整理が大変だった、自分の子供には同じ目に合わせたくない」とも言っていました。そこで思うのは、色んな感情はあるけれども、生活がある私たち、なんですよね。こういったものを含め、いつか遺品整理の話を書かなければならないと思っていたんです、その時は。でもそれは頭の片隅に追いやっていまいしたね。今年に入って年上の女性との何気ない話から家族の遺品整理の経験を聞かせてもらったんですが、その話にとても興味をそそられてしまって。そこからまたムクムクと書きたい熱が出ました。他にも遺品整理を経験した友人にも話を聞いて、それらのインタビューを元に書いたのが『谷間の姫ゆり』です。
ーmola!をチェックしている方へメッセージをお願いします。
mola!をご覧のみなさん、こんにちは、宮園瑠衣子です。久しぶりの公演にも関わらず、多くの方に関心を寄せてもらい身が引き締まる思いです。『谷間の姫ゆり』主役のコーヘイにスカウトした末廣勝大さんは大学演劇部2年生で、初めての外部出演です。末廣さんのデビューをぜひ観て欲しいですし、脇を固める福澤究さん、山本由貴さんも魅力あふれる役に仕上がっています。noteで予約受付と稽古日誌を公開しているので、ぜひそちらもチェックしてみてください。ご来場お待ちしています!
出演は、末廣勝大、福澤究(office・SUN9)、山本由貴。
チケットは、2,000円(当日2,500円)。
お問い合わせはstarting1977.jp@gmail.comまで。
78produce『谷間の姫ゆり』
脚本・演出:宮園瑠衣子
日時:2018年12月8日(土)12:00/14:30/18:00
9日(日)12:00/14:30/18:00
会場:konya-gallery(福岡市中央区大名1-14-28 第一松村ビル201)
料金:2,000円(当日2,500円)
【関連サイト】
ruimiyazono(note)
宮園瑠衣子(Twitter)
※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。
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