川口智子が挑む『4.48 PSYCHOSIS』テキスト・シェアリング、北九州で上演

2019.04.02

『4.48 PSYCHOSIS』テキスト・シェアリング@北九州(作:サラ・ケイン、訳:谷岡健彦、演出・美術:川口智子)が4月5日(金)〜6日(土)、北九州市八幡東区枝光本町の枝光本町商店街アイアンシアターで上演される。

『4.48 PSYCHOSIS』テキスト・シェアリング@北九州

イギリスの劇作家、サラ・ケイン。彼女が自殺の直前に書き下ろした遺作『4.48 PSYCHOSIS』がこの世に生まれてから今年で20年となる。難解ながらも美しいテキストに世界中の演出家たちが魅了され、さまざまな手法で上演が行われてきた。本作に昨年2月から「テキスト・リーディング」という形で挑み続ける川口智子が、いよいよ北九州でも公演を行う。演出・美術を務める川口智子に、本作について訊いた。

ー今回「テキスト・シェアリング」(リーディング)とのことですが、「本公演」ではなく「リーディング」として上演するのはどうしてでしょうか?

長い間、この『4.48 PSYCHOSIS』という戯曲をオペラとして上演したいという構想がありました。念願かなって、この夏からパンクなオペラとして創作し、2020年2月・3月に上演する準備をしています。オペラとして上演する前に、サラ・ケインのことばに一語ずつ向き合うために企画したのが今回のテキスト・リーディング版です。昨年2月から横浜・仙台での上演を行い、今回の枝光が4回目の上演になります。上演のたびに、一緒に聴いてくださるお客さんとともに、この戯曲のおもしろさ、怖さ、美しさ、難しさが見つかります。

ー川口さんの感じる『4.48 PSYCHOSIS』の魅力を教えてください。

なんといっても力強い、美しいことばたちです。簡単にはわからせてくれないかもしれないけれど、紙に印刷されたことばたちがここから出たいと必死にもがいているようで、これは肉声化しなくちゃと思わされました。20年前の戯曲ですが、今読んでなお新しく強烈な戯曲だと思います。

ー最後にmola!をご覧のみなさまに一言お願いします。

この戯曲をオペラにしたいと思ったきっかけは、ト書きも役名も設定もない戯曲が”歌詞カード”のように見えたからなんです。『4時48分 精神病』って演劇のタイトルだと怖いけれど、テクノの曲名だったら受け入れられませんか?  音楽を聴くように、今回のテキスト・リーディングを聴いてほしい。枝光でしかできない上演になると思います。ぜひ、聴きにきていただけたら嬉しいです!

出演は、滝本直子。声の出演にドルニオク綾乃。

料金は、一般2,000円、学生1,500円。

予約・お問い合わせはinfo.tomococafe@gmail.comまで。


『4.48 PSYCHOSIS』テキスト・シェアリング@北九州

作:サラ・ケイン
訳:谷岡健彦
演出・美術:川口智子
日時:2019年4月5日(金)19:40
        6日(土)13:20
会場:枝光本町商店街アイアンシアター(北九州市八幡東区枝光本町8-26)
料金:一般2,000円
   学生1,500円

【関連サイト】
Tomoco KAWAGUCHI 川口智子

『4.48 PSYCHOSIS』テキスト・シェアリング@北九州

※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。

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