飛ぶ劇場新作は、ハッピーでラブリーで政治的!?
飛ぶ劇場がVol.41『ハッピー、ラブリー、ポリティカル』(作・演出/泊篤志)を11月22日(金)~24日(日)に北九州市小倉北区室町の北九州芸術劇場小劇場で、1月11日(土)~12日(日)に久留米市六ツ門町の久留米シティプラザ Cボックスで上演する。
隣の芝生が青いのも
夫の帰りが遅いのも
愛がちょっと足りないのも
いったい誰が悪いのさ
10月に『Q稿、銀河鉄道の夜』で沖縄・行橋の公演を終えたばかりの飛ぶ劇場が、早くも新作を11月に上演する。作・演出を担当する泊篤志と、本作に出演する文目卓弥、深月望加に、作品について聞いた。
―『Q稿、銀河鉄道の夜』の上演お疲れさまでした。ツアー終えての感触や感想を聞かせてください。
泊 初の沖縄公演はとにかく新しい出会いの数々がうれしかったですね。ほとんど飛ぶ劇場を知らない人たちの中に入っていくゾクゾク感を久しぶりに味わいました。行橋の自宅劇場はホント「普通の家」なんで、その空間でどうやったら成立するのかとか試行錯誤が楽しかったですね。自宅劇場でやっちゃったらもうどこでも上演できるな! みたいな自信もつきました。
―本作のタイトル『ハッピー、ラブリー、ポリティカル』ですが、ポリティカルってどういう意味ですか?
泊 政治的って意味です。だいぶ前から、ハッピーでラブリーな話を書きたいな…いや無理だな…と思ってて、ある時、ポリティカルを付けたら書けそう! となりました。
―ハッピーでラブリーで政治的な内容???
泊 とあるマンションの隣の空き地に児童養護施設ができるって話になって、その可否について管理組合の皆さんの意見が割れて……って話なんですけど、自分が今住んでるマンションで似たような問題がだいぶ前にありまして。自分も管理組合のメンバーになったこともあって。同じ建物の中に住んでる者同士、基本仲良くしてるんですけど、でもみなそれぞれ異なった生い立ちで今があるわけで。となると相容れない場面も出てくるんですよね。そこの合意形成みたいなのって難しいし興味深いなあと。投票で決めたり、多数決だったり、政治的な局面に立たされるよなあと。
―いろんな登場人物が出てきそうですね。
文目 個性豊かなキャラばかりです。自分の役はマンション管理会社の社員で、管理組合で行われる理事会の仕切り屋といった感じです。理事会にはクセの強い住民ばかりが参加しています。お金持ちの奥様だったり、心配性な方だったり、何を考えてるのかわからない人だったり……といった理事ばかりの会議ですので、お芝居とはいえ、どうやって会議を進めれば良いのか四苦八苦しています。
―今回、新人さんが飛ぶ劇デビューするとか。
泊 ええ、ベテランっぽい風格の新人、深月さんです。
深月 初めまして。深月望加です。飛ぶ劇の初舞台なので、通行人Aみたいな役かと思ってたら、ガッツリ台詞があってびっくりしました(笑)。もちろんうれしいです!! お客様に楽しんでもらえるように……と言いながら、自分が楽しんじゃってます。そんな舞台です。よろしくお願いいたします。
―ズバリ見どころは?
文目 緊張感が見どころかなあと思ってます。理事会はもちろん、住民それぞれの家庭内など、いろんな場面でタイプの違うピリっとした緊張が走ります。それぞれの主義・主張がパワーバランスを動かし、シーソーのように関係性が変わるさまを楽しんでいただければと思います。緊張感の先には何が待っているのか、観客の皆さんと探すことができるといいなあ!
泊 やっぱり賛成、反対で意見が分かれる場面がグッとくるんじゃないかなぁ。観客のみなさんも「自分だったらどっちに投票するだろう?」って悩むと思うし。自分だったらそんなキレイごと言えるだろうか、自分の目先のエゴを優先させないだろうか? みたいな。登場人物と一緒に悩んで欲しいですね。
―最後にmola!をチェックしている方へメッセージをお願いします。
深月 マンションの役員会議という、一見堅苦しい会議が、泊さんの脚本になるとここまで面白くなるのかと、連載みたいに日々追加される台本が楽しいです。あと日替り出演の御三方が! 同じ役なのに全く空気感が違うので、3回観ても楽しめると思います!
泊 mola!の記事を最後までじっくり読んでくださってありがとうございます。で、読ませといて言うのもなんですけど、いったん読んだ事は忘れて、脳みそ空っぽにして、素の状態で観に来てほしいです。そして「わたしだったらどうするだろう?」と自問自答しながら観ていただけたらと思います!
出演は、桑島寿彦、内山ナオミ、寺田剛史、木村健二、中川裕可里、文目卓弥、角友里絵、佐藤恵美香、秋山実里、深月望加。日替り出演は、葉山太司(11月2日(金))、脇内圭介(11月23日(土)・1月11日(土)・1月12日(日))、藤原達郎(11月24日(日))。
チケットは、一般前売2,800円(当日3,000円)、学生1,800円(当日2,000円)、高校生以下1,000円(当日1,200)円。詳細は飛ぶ劇場サイト、北九州芸術劇場サイト、久留米シティプラザサイトを参照のこと。
お問い合わせは飛ぶ劇場info@tobugeki.com、080-3901-5373まで。
飛ぶ劇場 Vol.41『ハッピー、ラブリー、ポリティカル』
作・演出:泊篤志
料金:一般前売2,800円(当日3,000円)
学生1,800円(当日2,000円)
高校生以下1,000円(当日1,200)円
【北九州公演】
日時:2019年11月22日(金)19:00
23日(土)14:00/18:00☆
24日(日)14:00
☆…アフタートーク実施(ゲスト:福本ヒデ(ザ・ニュースペーパー))
会場:北九州芸術劇場 小劇場(北九州市小倉北区室町1-1-1-11)
【久留米公演】
日時:2020年1月11日(土)18:00★
12日(日)14:00
★…アフターイベント予定
会場:久留米シティプラザ Cボックス(久留米市六ツ門町8-1)
【関連サイト】
飛ぶ劇場
飛ぶ劇場(Twitter)
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