心に闇を植え付けてロボパンは逃げていく
ロボットパンケーキZ(福岡)が第4回公演『ボクノヤミ』(作・演出:緒方卓也)を12月13日(金)~15日(日)、福岡市博多区築港本町の湾岸劇場博多扇貝で上演する。
冷蔵庫内のコールドスリープ。
目覚めた世界で、少年は「盲目の少女」と恋に落ちる。
未来の「ニッポン」はいつも夜。
工場は、電気を作るため休まず煙を上げている。
「あたし、工場に行きたいの。」
ボクは盲目の少女と工場へと向かうことにした。
「先生!ギョウザはおやつに入りますか!?」
「はい、もちろんです。」
修学旅行の女子高生たちと先生をお供に連れて。
福岡を拠点に活動する劇作家・緒方卓也が主宰を務める演劇ユニット・ロボットパンケーキZ。本作『ボクノヤミ』は、緒方が大学在学時に初めて書いた脚本が元となって生まれた作品。緒方卓也に、本作について聞いた。
―どんな作品でしょうか?
この作品を一言でいうと「未来への呪い」です。
未来はこうあってほしいという祈りではなく、未来に一矢報いる呪いを作ろうと考えました。僕が卑屈な人間だからという事もありますが、現在より幸せな未来が来ることが憎くてたまりません。地続きなはずなのに、記録に閉じ込めることで過去は切り離され、私たちは前を向きます。この作品で、切り離された過去からの不意打ちを叶えてやろうと思います。
―作品の見所を教えてください。
そしてこの脚本、実は原作があります。と言っても、原作者は僕です。
僕が大学に入って1年かけて初めて書いた『りんご、その腐りかけ』という作品。大学1年のころ演劇部で採用されず、日の目を浴びることのなかった作品をもとに、あの頃の演劇部への「逆恨み」も込めて作りました。図らずも過去の僕が未来への僕へ残した呪いだったのかもしれません。正直、昔の僕の思考が全然読めず、悪戦苦闘してます。
そして「街」や「星」など大きな世界観で作りこむロボパンですが、今回の作品はロボパンの中でもいちばん大風呂敷を広げた作品になっているのではと思います。病院、原子力発電、未来…ちょっと入りきれないぐらいです。
―mola!をチェックしている方へメッセージをお願いします!
みなさんには、「気持ちよく」なってもらいません。作品の最後、みなさんの中にぽっかり穴を開けられればと思います。そしてみなさんの心に闇を植え付けてロボパンは逃げていきます。
・寒いので防寒具を忘れないでください。
・万全な体調で来てください。
・周辺にはお店があまりないので先に食事は済ませておいてください。
・交通機関はバスがいいと思います。
・バスがない場合は、呉服町駅から徒歩で来れます。
お待ちしております。
出演は、雨宮倫子(Mr.daydreamer)、有峰サラ(Unit Atlas)、池田景、稲益康朗、梅崎馨菜(ロボットパンケーキZ)、すすみななみ、関大祐(Mr.daydreamer)、戸塚有輝(九大大橋キャンパス演劇部)、長沼里佳(最新旧型機クロックアップサイリックス)、馬場修平(陰湿集団)。桂詩織、田中佳乃、町野陽子(以上、九大大橋キャンパス演劇部OG)。
チケットは、一般前売1,500円(当日2,000円)、高校生以下1,000円(当日2,000円)。カルテットオンラインでの取り扱い。
お問い合わせはロボットパンケーキZ robo_pan_z@yahoo.co.jpまで。
ロボットパンケーキZ 第4回公演『ボクノヤミ』
作・演出:緒方卓也
日時:2019年12月13日(金)19:00
14日(土)13:00/18:00
15日(日)13:00
会場:湾岸劇場博多扇貝(福岡市博多区築港本町2-1)
料金:一般前売1,500円(当日2,000円)
高校生以下1,000円(当日2,000円)
【関連サイト】
演劇ユニットロボットパンケーキZ
演劇ユニットロボットパンケーキZ(Twitter)
※情報は変わる場合がございます。正式な公演情報は公式サイトでご確認ください。