『Q学』絶賛稽古中!
去る2月27日、北九州芸術劇場の事業「北九州芸術工業地帯2015」のプログラムのひとつとして上演される『Q学』(作・演出:田上豊)の稽古見学及び、製作発表が行われた。
本作品は、九州で唯一演劇専科を持つ東筑紫学園高等学校の演劇類型と、北九州芸術劇場とが連携して製作されるもの。稽古は23日から始まっており、まだ全員セリフが入っている状態ではなかったものの、和気あいあいと楽しそうなのが印象的だった。キャスト9名の内、8名が女子生徒なので、とにかく雰囲気が明るく、笑いの絶えない稽古場だった。田上豊の演出は芝居を付けるというよりは、ヒントを与え、それを役者に考えさせるというやり方で、高校生たちもそれに応えようと喰らいついていく。かと思えば、脚本の中に出て来る「ピンポンパンゲーム」を実際にやらせて場を盛り上げる。緊張と緩和の中で、高校生たちの集中も高まっていく。
田上はこれまでに、公募で選ばれた女子高生と創作する作品や、市民劇団への書き下ろしなど、プロアマを問わず創作を展開してきており、ワークショップや出前授業などの経験も豊富。ワークショップのあと、実際に作品を創れたらという想いを持っていたが、今回それが実現できたことに喜びを感じているという。北九州で生活する人たちと、北九州で作品を一緒に創るということに、アウェイ感も感じてはいるが、そのヒリヒリした感じが堪らないそうだ。
キャストで2年生の海附夏は「普段の自分とはタイプの違う役なので、自分なりに研究している。上手くいくと嬉しいし楽しい」と語る。また、1年生で唯一の男子である永瀬隼人は「芝居は初めてだが、練習したら日に日に上手くなるだろうと思いながら、一歩一歩前に向かっていく」と語った。また広報担当の2年生、光安桃代は「オーディションも楽しめたし、稽古のやり方も新鮮で方言を使ったりして楽しそう」と語った。キャストだけではなくスタッフも演劇類型生徒が担当しており、演劇の裏も表も同時に学べる機会となっている。
公演は3月14日(土)に東筑紫学園高校 劇表現室で、翌15日(日)に北九州芸術劇場 創造工房内稽古場で行われる。実際の高校の中で高校生の物語が進行する「リアル」を感じるにはうってつけだろう。料金は無料だが、事前予約が必要。また座席数は60席ほどなので、早めの予約をお薦めする。予約はCoRichチケット!から。お問い合わせは北九州芸術劇場093-562-2655まで。
北九州芸術工業地帯2015『Q学』
作・演出:田上豊(田上パル)
料金:無料
日時:2015年3月14日(土)14:30/17:00
会場:東筑紫学園高校 劇表現室(小倉北区清水4丁目10-1)
日時:2015年3月15日(日)14:30/17:00
会場:北九州芸術劇場 創造工房内稽古場
【関連サイト】
北九州芸術工業地帯2015『Q学』公演詳細ページ
北九州芸術工業地帯2015特設サイト
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